お客様各位

ウレアセラミック系・水系硬質ウレタン系塗り床材「ミルクリート®」シリーズ
製品及び仕様のリニューアルに関するお知らせ

平素より弊社製品「ミルクリート」シリーズのご愛顧を賜り、誠に有難うございます。
高耐久性塗り床材への要求が複雑化・高度化する中、市場のニーズに的確に対応すべく、弊社はこの度、「ミルクリート」シリーズの製品ラインナップ、仕様構成等を刷新することといたしましたのでご案内申し上げます。
このリニューアルにより、「ミルクリート」シリーズをお取り扱い頂いております全ての皆様、実際にご利用頂くユーザーの皆様に、より大きなメリットを提供する事ができればと願っております。
お客様には当面の間、ご不便をお掛けする点があろうかと存じますが、皆様のご理解とご協力を賜ります様、何卒宜しくお願い申し上げます。

リニューアルの内容は概ね下記のようになります。

  1. 製品名称及び標準仕様に関わる基本事項の変更
  2. 従来品の強化・改良および製品群の充実
  3. 新工法の設置及びこれに伴う新材料の上市
  4. その他

1.製品名称及び標準仕様に関わる基本事項の変更(平成19年10月1日より適用)

  1. 製品の呼称及び仕様の構成を下記のとおり変更致します。
    ◇耐摩耗性・耐衝撃性・耐薬品性 平滑・流し延べ工法「ミルクリートフラット」について
    • シリーズ名は「ミルクリート」、製品名称は「MF」、工法名称は「MF工法」となります。
    • ご注文の際の製品名及び色名が変わります。ご注意下さい。製品ラベルも変更されます。
    • 標準仕様構成を、従来の4 mm/5 mm/7 mmの3種から4 mm/6 mmの2種に変更致します。
    • (平滑仕上げは薄塗り(2mm)仕様の「TS」が追加され合計3種になります。詳細は後述)

    耐熱性・耐衝撃性 防滑・モルタル工法「ミルクリートマーブル」について
    • シリーズ名は「ミルクリート」、製品名称は「MM」、工法名称は「MM工法」となります。
    • ご注文の際の製品名及び色名が変わります。ご注意下さい。製品ラベルも変更されます。
    • 準平滑仕上げの「CFオプション」が追加されます(詳細は後述)。
    ◇高防滑オプション工法「ミルクリートMF粗面仕上げ工法」について
    • 工法名が「Rオプション」となります。
    • ご注文の際の製品名及び色名が変わります。ご注意下さい。製品ラベルも変更されます。
  2. ◇「ミルクリートコート」について
    • シリーズ名は「ミルクリート」、製品名称は「CF」、工法名称も「CF」となります。
    • ご注文の際の製品名及び色名が変わります。ご注意下さい。製品ラベルも変更されます。
    • フィラーがMF専用、MM専用の2種類となります。
    • 粉体部の荷姿が「内袋/金属缶」から「専用防湿紙袋」に変更になります(容量は変更なし)。
    • 従来、製品に同梱しておりましたハジキ防止用添加剤が付属されなくなります。必要な場合はご相談下さい。
    ◇「ミルクリートトップ」について
    • シリーズ名は「ミルクリート」、製品名称は「MT」、工法名称も「MT」となります。
    • ご注文の際の製品名及び色名が変わります。ご注意下さい。製品ラベルも変更されます。
      (ツヤの有無を選べるようになりました。)
  3. 施工要領に定めるスクラッチコート(下塗り)、仕上げ塗り、オプション仕上げ層の塗布量が変更となります。
    従来の標準施工要領書では、新築工事・改修工事のそれぞれにおける施工対象面の下地処理、その他の条件を勘案してスクラッチコート及び仕上げ塗りの塗布量を規定し、塗布厚みによって規定しておりました。
    今回、ピンホール・フクレ・反り上がりなどの仕上り不良をより逓減するための要領見直しを行い、施工対象面の下地処理の基準を統一して管理するように変更致します。
    具体的には、新築・改修の別なく、脆弱部または既存塗膜の完全撤去、ヘッドカット処理による平滑な施工面を形成することを基準化し、短期の改修やコスト管理上の問題などでどうしても凹凸を解消できない場合などを例外として扱います。
    改修工事においては、下地処理精度の均一化と塗布量の厳密な管理を行うことができないことが多く、これらの場合は従来のとおり、個別のケースによる特別仕様扱いとなります。
    下地の凹凸が大きい場合は、通常よりもスクラッチコート塗布量を増し、その増加分は中塗りまたは仕上げ塗りの塗布量から減ずることでトータルの塗布量を管理することとします。スクラッチコートを施工する仕様においては、薄塗り仕様及び立上り仕様を除く全てのパターンで、スクラッチコートの塗布量が2kg/m2(約1mm)となります。
     (改訂版の施工要領書はご請求に応じて個別に配布致します。ご要望の際は弊社営業担当者までお申し付け下さい。)

2.従来品の強化・改良および製品群の充実(平成19年10月1日より適用)

  1. MF・MMの主剤配合を変更致します。
    環境面への一層の配慮、貯蔵安定性の向上、攪拌時の相溶性並びに骨材の分散性向上、混合物塗布施工時の作業性(塗りやすさ)向上のため、MF及びMMの主剤の成分と配合を変更します。
    新しいタイプの主剤は分離が少なく、外観は乳白色となります。主剤及び混合物の基本的な性状、硬化物の物性などに変更はありません。

◇個別の変更点(当社比)

【MF】
  • ご指摘の多かったツヤムラ・色ムラの改善のため、全体的な光沢度の向上を図ります。
    この効果により、従来のMFと比較してツヤムラ・色ムラが目立ちにくくなります。
    施工時期のズレなどによる、硬化促進剤の添加時と非添加時のツヤムラの差が僅かになります。
  • 材料を混練する際の骨材の分散がより良好になりました(規定の攪拌時間に変更はありません)。
    塗り広げの際のフロー性・延展性には変化はありません。
  • 硬化時間が短縮されます(硬化促進剤使用時;16時間→10~12時間程度/当社試験による)。
    (硬化物の物性が発現するまでの完全硬化時間は変更されません。)
  • 従来品におきましても、硬化収束後の塗膜上に若干の油分浮き(主に消泡剤成分のシリコンオイル)が見られることがありましたが、改良品は従来品よりも僅かに油分浮きが強くなる傾向が見られます。
    これらは中性洗剤・水拭き清掃等で容易に除去できます。
【MM】

主剤の変更に伴う仕上り外観上の変更はありませんが、コテによる塗り広げやすさが向上しております。

  1. 良好な仕上りと原材料の安定供給を確立するため、MM骨材の配合を変更致します。
    従来のMM骨材には黒色系骨材粒分(黒い粒子)が含まれており、硬化物表面にこれらがそのまま露出していたため「汚れ」に見間違えられるとのご指摘、黒い粒子を除いて欲しいというご要望を賜っておりました。
    このご要望にお答えすべく、骨材配合を再検討の上、該当成分の配合比を極力低減し、問題の解消を図ります。
    また、主に圧縮強度と耐熱性に貢献するセラミック骨材の粒度(大きさ)に対しても、仕上りの風合いとしてもう少し大粒径の方が良いとのご要望が多かったため、この点についても検討を重ね、セラミック骨材の粒度を大径化致しました。この変更により、従来品と比較して仕上り外観における若干の差異が生じます。差異の程度につきましては塗り板見本をご確認下さい。この変更により、混合物の塗り広げやすさ=作業性が若干向上しております(当社比)。
  2. カラーバリエーションの充実を図ります。
    リクエストが多かった「ライトグリーン」と「ベージュ」の2色を新たに追加し、現行の展開色と合わせて計5色のバリエーションと致します。また、これまでの色表示(MF‐1、MM‐2等)が、各品種共通のカタカナ表記に変更となります。標準在庫色と受注生産色の取扱いについては、「設計価格表」の【製品一覧】をご確認下さい。
  3. 特注色のお取り扱いに関する基本方針を変更致します。
    これまでは原則、特注色の製造依頼に対応しておりませんでしたが、規定の条件を満たす場合には特注色をお受けするよう、変更致します。但し、これまでの調色(再現性)試験において著しい仕上り不良(コテ波やムラが消えないなど)や黄変を生ずることが明らかとなっている色(ブルー系、グレイ系など)につきましては、調色可否の確認・検討を進めることなくお断りする場合があります。予めご了承下さい。
«条件» MF、MM骨材の最低発注量;800kg以上。
荷姿の差異により品種毎に袋数が異なりますのでご注意下さい。
一括、または協議・合意の上の分割納入。原則、ご注文受領後3ヶ月以内)による全量お引取り。
分割納入の場合は仮発注書をご入伝頂いてからの製造着手となります。
CF骨材の最低発注量;150kg以上(6kg袋×25袋)。
その他の条件は同上。
  1. 硬化促進剤を環境対応型に変更致します。
    硬化促進剤には、従来、含有成分の溶解性と本剤に対する希釈効果を向上させるためキシレンを使用しておりましたが、環境への取り組み、及び製品設計におけるVOC(揮発性有害物質)対策の一環として、より有害性の低い溶剤(エチルシクロヘキサン)へ切り替える事と致しました。この変更による添加量及び硬化時間、その他の変化・変更はありません。
    4時間硬化に用いる速硬強化剤につきましては従来どおりです。
  2. 「ミルクリートコート」の名称が変更され、2種類になります。
    本文1‐1にて述べましたとおり、ミルクリートコートを個別用途向けに2種類と致します。
    具体的には、MFの意匠へ合わせた「MF‐CF」と、MMの意匠に合わせた「MM‐CF」の2種類とし、それぞれ専用のフィラーを新たに上市致します。
    • MF‐CFは隠蔽性に優れるため、巾木や腰壁、機械基礎等の色付けにお使い頂けます。
    • MM‐CFは、骨材が多く含まれるMMの仕上りに色合いを合わせており、MMと連続する部位の仕上げや、後述のMM‐CF工法の仕上げにのみお使い頂けます(MFと連続する部位の仕上げにはお使い頂けませんのでご注意下さい)。
    • 従来はフィラーを金属ペール缶に添加剤と同梱しておりましたが、金属缶と添加剤を廃止します。
  3. 新旧製品の置換スケジュールについて
    新製品(MF主剤、MM主剤、MM骨材、環境対応型硬化促進剤)は、11月1日から出荷を開始致します。
    新製品の出荷開始に伴い、旧製品(フラット主剤、マーブル主剤、マーブル骨材)の製造及び在庫を縮小し、原則、10月末日をもちまして旧製品の出荷を終了させて頂きます。
    内容に変更が無く、名称のみが変更される製品(MF硬化剤、MM硬化剤、MF骨材、MF‐CFフィラー)につきましても、10月末日迄に、新製品名称を用いた新デザインのラベルに順次置き換わります。
    10月中は、オーダーの際に新旧いずれかのご指定を頂けますが、旧製品につきましては、在庫がなくなり次第、お取扱いを終了させて頂きます。在庫の状況により、ご希望に添えない場合がございますので、予めご了承下さいます様お願い申し上げます。
    ご不明の点やご確認事項等につきましては、弊社担当者までお問い合わせ下さい。
    大変手前勝手ではございますが、係る事情につきご理解を賜りたく、宜しくお願い申し上げます。

3.新工法の設置及びこれに伴う新材料の発売(平成19年11月1日より適用)

  1. 平滑・薄塗り工法「TS-20工法」の設置
    ご要望が強く寄せられておりました薄塗り仕様「TS‐20」工法を設置し、専用材として「TS骨材」を製造・販売することと致します。当面、受注生産にて対応致します。
    詳しくは本webサイトの「工法」ページより各工法の内容をご確認下さい。
  2. 立面専用工法「VP工法」の設置
    ご要望が強く寄せられておりました立面仕様「VP」工法を設置し、専用材として「VP骨材」を製造・販売することと致します。当面、受注生産にて対応致します。
    (この工法の仕上層に使用するMF‐CFフィラーも受注生産品となっております。納期にご注意下さい)。
    詳しくは本webサイトの「工法」ページより各工法の内容をご確認下さい。
  3. 準平滑・耐熱工法「MM-CF工法」の設置
    耐熱性と平滑性を両立した工法として、ミルクリート「MM‐CF」工法を設置致します。
    この工法では、MMの中塗り層に対して極薄のCFペーストコーティング仕上げを施す事により、MMが持つ凹凸に樹脂を充填することで、MM工法の持つ耐熱性や風合いを損なうことなく、防汚染性を向上させることができます。平滑性、耐汚染性、耐熱性を同時に求められる部位への施工に好適です。
    詳しくは本webサイトの「工法」ページより各工法の内容をご確認下さい。

4.その他

本資料に掲載されている内容につきましては、平成19年11月に予定している製品カタログの改訂に反映されます。
新カタログは平成19年12月からの配布開始を予定しております。本件に関するお問合せやご確認につきましては、本webサイトの「お問い合わせ」フォームよりご連絡ください。
以上

本サイトはミルクリート®の概要を分かりやすくご紹介する内容となっております。
サイトに掲載のない詳細な解説や技術情報については、製品カタログをご覧いただくか、こちらからお問い合わせください。