よくあるQ&A - 施工・性能について

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Q.
ミルクリートを購入し、自分で施工したい。
A.
ミルクリートは、弊社の定める認定制度に基づいて正規の認定を取得された「認定工事店」「認定施工士」のみを対象とする限定販売品であり、認定取得者以外への販売は行っておりません。悪しからずご了承ください。
Q.
ミルクリートを購入できる販売店を教えて欲しい。
A.
ミルクリートは、弊社の定める認定制度に基づいて正規の認定を取得された「認定工事店」「認定施工士」のみを対象とする限定販売品であり、認定取得者以外への販売は行っておりません。
認定を取得された後に、販売店様をご紹介することは可能です。
Q.
施工店を紹介して欲しい。
A.
お客様の所在地、工事の状況、難易度などを総合的に勘案し、最適の認定工事店をご紹介いたします。詳細はお問い合わせください。
Q.
どれくらいの期間で施工できますか?
A.
施工に要する時間は、下地処理の程度、適用工法、施工面積により異なります。詳細はお問い合わせください。
Q.
施工が終わってから使用可能になるまでの時間はどのくらいですか?
A.
ミルクリートの硬化時間は、養生雰囲気温度23℃・湿度70%Rhの環境下において概ね次のとおりです。

流し延べタイプ

硬化促進剤 無添加時:約24時間(5℃:約72時間、30℃:約16時間)
硬化促進剤 添加時:約16時間(5℃未満の養生雰囲気温度では約16時間の対応不可)
速硬強化剤 × MLプライマー、MFスクラッチコート、Rオプション以外には使用不可。

モルタルタイプ

硬化促進剤 無添加時:約24時間(5℃:約72時間、30℃:約16時間)
硬化促進剤 添加時:約16時間(5℃未満の養生雰囲気温度では約16時間の対応不可)
速硬強化剤 添加時:最短 約4時間(5℃未満の養生雰囲気温度では約4時間の対応不可)
  • 硬化時間は、塗布完了後、軽歩行(人が塗膜の上を歩く程度)可能となるまでの目安です。
    周囲の温度や湿度などにより変動することがあります。
  • 低湿度(およそ30%以下)環境下では、表面硬化が遅くなりタックが残り易くなるため、使用開始の前に硬化状態を確認してください。
    「硬化促進剤」や「速硬強化剤」を用いた場合でもこの傾向は変わりません。特に寒冷期の低温環境下では、予測した時間内に完全に硬化しないことがありますので、硬化養生時間(反応が進み固まるまでの時間)を可能な限り長く確保する必要があります。
  • 重量物の設置や走行による大きな荷重や応力、強い腐食性物質による高負荷などが想定される場合は、上記に加えさらに24時間以上の硬化養生時間を設け、塗膜をより確実に硬化させることを強く推奨します。
  • 実際の工事においては、硬化時間の他、①設置物などの移動・撤去、②防汚養生他仮設工事、③下地処理工事、④撹拌作業、塗布工事などに要する時間が加算されます。工事計画の際はご注意ください。
Q.
フォークリフトが走る場所に施工できますか?
A.
実際の状況や適用工法により異なりますが、ミルクリートの耐衝撃性と耐摩耗性は一般的なフォークリフトなどの搬送機及び貨物の荷重によく耐え、多くの物流・集配施設などにご採用を賜っております。
お客様の状況や要求性能などを勘案し、ミルクリートの適否を含めてご相談させていただきますので、詳細はお問い合わせください。
  • ミルクリートは堅牢な塗膜で建物の床を守りますが、フォークリフトの爪の接地、パレットや貨物の引き摺りなどによって塗膜表面に傷が生じることがあります。
Q.
ミルクリートで水勾配を設けることはできますか?
A.
できません。
ミルクリートシリーズ(「VP」を除く)はいずれも、自重で流れ広がる性質(フロー性)を有しているため、正確な勾配を設けることは非常に困難です。
水勾配は必ず、下地コンクリート側で調整することとしてください。
なお、勾配が強過ぎると、水下に流れて溜まったミルクリートが水を堰き止めてしまうことがあります。集水桝、排水溝周辺などの施工計画においてはご注意ください。
Q.
台車や荷物の衝突などから壁を守りたいのですが、高さ1メートルくらいの壁(腰壁)をミルクリートで施工できますか?
A.
できます。
施工対象部位の材質・強度などにもよりますが、施工面がコンクリートの場合は、ミルクリート「VP」を用いて立面部への施工が可能です(「VP」を平面部に施工することはできません)。
「VP」は立面施工に特化した作業特性をもち、立面部でもダレ落ちることなく施工可能で、平面部用の材料に近い耐久性を付与することができます(他の平場用の各種材料と一部の性能が異なります)。
VP工法は、排水溝や集水桝・ピットの側壁、腰壁・巾木、入隅R成形(滞留防止/HACCP対応)、防液堤の立面などに数多くご採用いただいております。
施工対象部位がコンクリート下地以外(塗装されている間仕切りボード・断熱ボード、樹脂成型品など)の場合は、強度や接着の相性、膨張の度合いの違いなどから原則不可となりますが、対処可能な場合がありますのでご相談ください。
機械的強度が不要な場合、平面部との統一感をお求めの場合、浸透防止のみを目的とする場合は、薄膜のCF工法や専用トップコートで対応可能な場合があります。
Q.
自宅の玄関やガレージなどに施工できますか?
A.
ミルクリートは、工場などの産業関連施設の床を保護するための業務用であり、一般のご家庭や個人の居宅などへの適用は想定しておりません。
Q.
稼働中の冷凍庫に施工できますか?
A.
ミルクリートは、稼働中の冷凍庫や冷蔵庫などの極端な低温環境下では施工できない場合があります。また、厳寒期・低温環境下では硬化反応の速度が著しく低下し、促進剤などが十分な効果を発揮しないことがあります。詳細はお問い合わせください。
Q.
既存の床に塗り重ねができますか?
A.
できません。
ミルクリートが施工可能で、かつ期待される耐久性を発揮できる下地は、よく乾燥し規定の強度を有するコンクリートおよびミルクリートのみです。
改修工事などでミルクリートを施工する際、既存の塗り床材がミルクリートでない場合は、それらを完全に撤去し、規定の強度を有するコンクリート面を露出させる必要があります。
既存の塗料・塗材を撤去せずにミルクリートを施工すると、ミルクリートの長期耐久性に著しい影響を及ぼす恐れがあります。
Q.
タイルの上に施工できますか?
A.
できません。
有機系・樹脂系のミルクリートと無機系であるタイルの物性は大きく異なるため、様々な負荷を繰り返し与えられるとやがて接着力が損なわれ、下地から浮いたり剥がれたりする恐れがあります。
ミルクリートを施工する場合は、タイルそのものの他、固定目地材や嵩上げモルタルなどを取り除き、規定の強度を有するコンクリート面を露出させる必要があります。
また、それらによってレベルが著しく下がってしまう場合は、ミルクリートを施工する前提で材料を選択し、嵩上げする必要が生じます。
タイル撤去を前提とするミルクリート工事の手順や要領は現場の状況により異なりますので、詳細はお問い合わせください。
Q.
濡れているコンクリート面にそのまま施工できますか?
A.
ミルクリートは湿潤面には施工できません。施工対象面を規定の水分量以下まで乾燥させてから施工する必要があります。
ミルクリートは水系の塗り床材ですが、硬化反応に必要な水分は製品の中に最適な分量を含んでいます。
余剰水分はミルクリートと下地コンクリートの接着を阻害し、ミルクリートに期待される長期耐久性や仕上がりを損なう恐れがあります。
Q.
施工されている床材が何なのか分からないのですが、撤去しないでもミルクリートを施工できますか?
A.
できません。
既存の塗り床材がミルクリートであることが確実な場合を除き、適正な下地処理を行い、完全に撤去してください。
Q.
「下地処理」とは具体的にどんな作業なのですか?
A.
ミルクリートが長期耐久性や各種の性能を十分に発揮するためには、下地コンクリートと強固に接着し、構造的にほぼ一体化することが重要です。
そのため、新築であっても、コンクリートの表面に存在する脆弱層をしっかりと取り除き、強度のある面を露出させてミルクリートを施工しなければなりません。
主な下地処理としては以下の様な作業が挙げられます。
  • コンクリート下地処理専用の機械などを用いて表面を研削し、強度のあるコンクリート面を露出させます。
  • 改修工事の場合は、既存の塗膜を完全に除去するため、専用の機械などを用いて表面を研削し、強度のあるコンクリート面を露出させます。
  • 表面を研磨したコンクリート下地に、施工上の障害となる凹凸や欠損がある場合は、下地を平滑化する必要があります。
  • ミルクリートの硬化時の収縮に耐えて床に拘束させるため、電動カッターなどを用いて欠き込み(溝)を設けます。
Q.
下地処理は絶対に行わなければなりませんか?
A.
下地処理は絶対に省略しないでください。
下地処理を十分に行わないと、ミルクリートの長期耐久性を維持するために必要なコンクリートとの強固な接着が得られず、ミルクリート本来の長期耐久性が発揮されない恐れがあります。
Q.
下地コンクリートの強度はどの程度必要ですか? 確認方法は?
A.
下地コンクリートの強度の目安をミルクリート製品カタログに記載しておりますので、そちらをご確認ください。
下地コンクリートの強度確認は「建研式接着力試験器」または「引掻き試験器」(日本建築仕上学会認定品)を用いて行います。
また、あくまで目安ですが、簡単な方法として、「皮スキ」(錆落としなどに用いる幅広な金属ヘラ)で下地コンクリート表面を強く引っ掻き、ぼろぼろと砕けたりしない程度の強度が最低限必要です。
Q.
下地調整材として、一般的なセルフレベリング材を使用してもよいでしょうか?
A.
嵩上げやレベル調整などの下地調整には、一般的ないわゆるセルフレベリング材を使用しないでください。
一般的なセルフレベリング材は、ミルクリートの高接着力と硬化収縮に耐えるために十分な強度を持たないものが多く、これらを用いると後に塗膜の剥離や浮きが生じる恐れがあります。
ミルクリートを施工するための下地調整には、極力、ミルクリートをご使用ください(ミルクリートを用いた下地調整用モルタルの調製方法があります)。
また、下地調整のための塗布量が大きい場合は、増厚・嵩上げ専用の「MB」をご使用ください。
Q.
火には耐えられますか? 耐火性能はありますか?
A.
有機系・樹脂系材料の性質上、ミルクリートは直接の火炎には耐えられません。従って、建築基準法で定める「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」には該当しません。
酸素指数は26以上ですので、消防法上は燃えにくい区分になります(可燃物に該当しない)。
適用の可否を含め、詳しくは近隣の消防署など所轄官庁にご確認ください。
Q.
防水性能はありますか?
A.
一般に、防水性能とは「屋内への水の浸入を防止する機能」とされています。
一般的な塗膜防水材は、下地に亀裂などが入った場合でも、防水材が伸びて耐えることで、その亀裂からの水の浸入を抑止します。
一方、ミルクリートは、下地コンクリートが亀裂を生じると、ほとんどの場合は追従して亀裂を生じ、そこから水が浸入することとなりますので、防水性能は期待できません。
もちろん、塗膜に亀裂が生じていない状態であれば、ミルクリートは水を透過させません。
Q.
流し延べタイプのMF、TSはなぜ耐熱用途に使用できないのですか?
A.
流し延べタイプのミルクリートは、均一な平滑性を実現するため、表層=樹脂分、下層=骨材に分離して形成する特徴があります。
樹脂比が高く線膨張係数の大きい表層が熱によって膨張・収縮を起こし、層そのものが下地コンクリートから剥離する可能性があるため、耐熱用途ではご利用になれません。
Q.
特注色の対応は可能ですか?
A.
一般社団法人・日本塗料工業会の配布する塗料用標準色に準拠した調色が可能ですが、幾つかの制限があります。
  • 必ずしも上記の見本と完全に同一の色にならないことがあります。
  • 特注色の製造については、製造上の都合により最低発注数量を規定させていただいております。規定を下回る数量の場合はお引き受けできません。悪しからずご了承ください。
詳しくはお問い合わせください。
Q.
ミルクリートはどれくらいの寿命があるのですか?
A.
施工後のミルクリートの耐久年数は、使用環境や状況、床が受ける負荷の種類や頻度などにより大きく異なります。
従って、一概に**年・・・とお答えすることはできませんが、同条件下で比較した場合は、従来のエポキシ樹脂やMMAよりも長い寿命が期待できます。
Q.
メンテナンスは必要ですか? どんなメンテナンスが必要ですか?
A.
ミルクリートの塗膜表面が汚れた場合は、中性洗剤、ブラシ、ポリッシャーなどで洗浄し、よく洗い流してください。工法により、高圧洗浄や高温蒸気洗浄も可能です。
何らかの原因でミルクリートの塗膜が損傷を受けた場合は、速やかに施工業者または弊社までご相談のうえ、修復してください。詳細についてはこちらをご覧ください。
Q.
ミルクリートはプライマーを使用しないのに、なぜ下地コンクリートに強力に接着するのですか?
A.
ミルクリートの樹脂成分は粘度が低く、下地コンクリートへの馴染みがよいこと、セメント成分を含んでいて下地コンクリートとの親和性が高いことなどから、強いアンカー効果を発現し、プライマーを使用しなくても強力に接着します。
なお、下地コンクリートの状態が劣悪な場合、仕上がりへの影響が懸念される様な条件がある場合は、「MLプライマー」(ミルクリートと同じ水系硬質ウレタン系)の適用を推奨します。
Q.
保証はありますか?
A.
ミルクリートの塗膜に関する保証は行っておりません。
塗り床材の劣化や障害は原因の切り分けが難しく、塗膜そのものの劣化以外の要因によっても大きな影響を受けるため、製品の品質に関する保証のみとさせていただいております。
Q.
ミルクリートは屋外に施工できますか?
A.
原則、屋外でのミルクリートの施工は避けてください。
ミルクリートは、ウレタン組成を含む製品の特性により、紫外線の影響で黄変・退色する性質があります。
強い紫外線を受ける屋外環境では、早期から著しい黄変・退色が生じる恐れがあるため、ミルクリートは屋内施工専用とさせていただいております。
Q.
ミルクリートは光(紫外線)によって変色するとありますが、劣化していないのですか?
A.
ミルクリートは、経年劣化などにより変色・退色しても、長期耐久性への影響はほとんどありません。
なお、紫外線領域を含まないLED照明下などにおいては、ほとんど変色・退色が見られないことを確認しております。
ミルクリートの変色・退色を抑えたい場合は、専用トップコート「MT(2液反応型硬質アクリルウレタン・溶剤系)」「MT-W(2液反応型硬質アクリルウレタン・水系)」をご用意いたしております。
Q.
ミルクリートは絶対に亀裂が生じませんか?
A.
絶対に亀裂を生じない旨を保証することはできません。
適切な要領で施工されたミルクリートの塗膜そのものが自身の劣化や変化で亀裂を生じることはほとんどありません。
しかし、ミルクリートは柔軟性を持たないため、地震や沈下などによる地盤の動き、建物そのものの動きなどによって下地コンクリートに亀裂が生じると、これに伴って亀裂を生じることがあります。
躯体側の動きによる応力は非常に大きく、ミルクリートの塗膜の強度で亀裂の発生を抑え込むことはできません。
長期耐久性よりも亀裂追従性を優先しなければならない場合においては、その状況に応じた柔軟性を有する塗り床材のご検討をお奨めいたします。
Q.
ミルクリートに亀裂が入った場合はどうすればよいですか?
A.
電動カッターなどを用いて亀裂の直上をオーバーカットし、そこにミルクリートを充填し修復することで機能を回復することができます。
  • 再発防止のため、下地の亀裂断面への樹脂圧入などの措置が必要な場合があります。
  • 材料の特性上、シームレスな外観を完全に復活させることはできません。
詳細はお問い合わせください。
Q.
ミルクリートにラインを施工したいのですがどうすればいいですか?
A.
ミルクリート専用の表面保護仕上げ材(トップコート)「MT(2液反応型硬質アクリルウレタン・溶剤系)」または「MT-W(2液反応型硬質アクリルウレタン・水系)」をご使用ください。
Q.
トップコートを塗装して安価・簡便に施工したいのですが、これらにミルクリート並みの耐久性を期待できますか?
A.
トップコートの目的は、ミルクリートよりも優れた耐候性でミルクリートの黄変・退色を防止することであり、多様な負荷に長期間耐えて床を守る性能はミルクリートに劣ります。
なお、耐久性が不要な発塵・浸透防止などの目的においては、トップコートのみで対応可能な場合があります。
コンクリート床の長期防護を目的とする場合は、トップコートではなく、ミルクリートの本材をご使用ください。
Q.
海外の施設にミルクリートを施工したいのですが?
A.
ミルクリートの販売と施工は日本国内のみを対象としており、製品の輸出および国外での施工にはご対応いたしかねます。悪しからずご了承ください。

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