ご検討に際してのお願いと注意事項

ミルクリート®は卓越した長期耐久性を有しておりますが、製品の特性、期待される性能などに照らして施工・適用できない(適切でない)条件や環境があります。
期待される性能を正しく発揮させるため、あらかじめ下記の事情をご考慮のうえ、ご検討を賜りますようお願い申し上げます。

  • ミルクリート®が施工でき、耐久性を発揮できる下地は、原則、規定の強度を有し乾燥したコンクリート面のみです。
    • 規定の強度を有しないシンダーコンクリートや、接着の相性が悪いポリマーセメントモルタルなどの上には施工できません。
    • 既存塗膜やタイルなどへの塗り重ねはできません。下層の調整モルタルなどを含め完全に撤去する必要があります。
  • ミルクリート®は、湿潤面に施工しても本来の接着強度が得られません。
    長期耐久性を確実に実現するため、下地コンクリート表面をよく乾燥させてから施工する必要があります。
  • ミルクリート®は、運転中の冷凍庫や冷蔵庫などの極端な低温環境下では施工できない場合があります。
    また、厳寒期・低温環境下では硬化反応が著しく減速し、促進剤などが効果を発揮しないことがあります。
  • ミルクリート®は複合的な耐久性に特化した塗り床材です。美観を優先する他の塗り床材にくらべて仕上がりが劣る様に感じられることがありますが、適正に施工されたミルクリート®は、外観に関わらず正常な物性と耐久性を有します。
  • ミルクリート®は直射日光を受けると著しく黄変・退色する性質があるため、屋外や直射日光の当たる場所への施工はお奨めできません。また、紫外線領域を含む室内照明下でも、長期間の使用において徐々に黄変・退色します。黄変・退色しても耐久性への影響はほとんどありません。
  • ミルクリート®の硬化時間は、養生雰囲気温度23°C・湿度70%の環境下で概ね次のとおりです。
    MF、TS
    • 硬化促進剤 無添加時:約24時間(5°C:約72時間、30°C:約16時間)
    • 硬化促進剤 添加時:約16時間(5°C未満の養生雰囲気温度では16時間の対応はできません)
    • 速硬強化剤 仕上がりに支障を来すため、MFスクラッチコート、Rオプション、MM、TM、VP以外には使用しないでください。
    MM、TM、VP
    • 硬化促進剤 無添加時:約24時間(5°C:約72時間、30°C:約16時間)
    • 硬化促進剤 添加時:約16時間(5°C未満の養生雰囲気温度では16時間の対応はできません)
    • 速硬強化剤 添加時:最短 約4時間(5~8°Cまでの養生雰囲気温度では最短約8時間となります)
    • 硬化時間は、塗布完了後、軽歩行(人が塗膜の上を歩く程度)可能となるまでの目安です。周囲の温度や湿度などにより変動することがあります。
    • 重量物の設置や走行による大きな荷重や応力、強い腐食性物質による高負荷などが想定される場合は、上記に加えてさらに24時間以上の硬化養生時間を設け、塗膜をより確実に硬化させることをお奨めします。
    • 実際の工事においては、上記の硬化時間に(1)養生など仮設工事、(2)下地処理工事、(3)攪拌作業・塗布工事などにかかる時間が加算されます。
  • 長期耐久性を実現するため、ミルクリート®の施工は一般的な塗り床材にくらべて高い管理精度が要求されます。そのため、弊社は認定工事店制度を設置し、ミルクリート®の施工については当制度規定の基準を満たし、認定を取得した「認定工事店」「認定施工士」による責任施工とさせていただいております。
    認定工事店のご紹介については弊社担当部署・営業拠点までお問い合わせください。
  • 品質向上や改良・改善のため、予告無く仕様または価格などを変更することがあります。
    カタログ、設計価格表、安全データシート(SDS)などの製品関連資料は必ず最新版をご確認ください。

本サイトはミルクリート®の概要を分かりやすくご紹介する内容となっております。
サイトに掲載のない詳細な解説や技術情報については、製品カタログをご覧いただくか、こちらからお問い合わせください。